三浦半島の先の方、相模湾に向いた側は、私と相方のお気に入りの散策エリアです。
湾の内側は海風もおだやかで油壺のあたりは特に景色も美しく、何より横浜から1時間少しあれば行ける近さが魅力です。家を出て、浜辺で夕日を見ながら焚火でコーヒーを入れて帰ってくるのに、約2-3時間のことが一日ゆっくり遊んで楽しんだような充実感を味わえるエリアなのです。
その辺りの森で散策路の整備された「小網代の森」に行って来ました。
いつもは夕日を目指して出かけるのですが、この日は早起きしての出発です。ここは自然の源流から海まで道路や街に寸断されずに残る首都圏で唯一の”集水域”、”流域”なのだそうです。上流からゆっくり歩いて下って1時間もかからない中に、いろんな植生や生態系がぎっしり詰まっていて見応えがあります。
最初は木々が鬱蒼と茂る中、散策路がなければとても不安になるような森に分け入ります。
源流が小川になる流域にそって散策路を歩くので、途中からは水の流れる音がしだしました。季節が違えば可愛いアカテガニに会えるのですがもう冬眠してしまったようです。以前訪れたこの近くの谷では一歩踏み出すたびに、ワサワサワサ!!!とアカテガニが何十匹も動き出す光景がとても幻想的だったのですが今回は残念でした。
少しずつ背丈が小さい木立に変わって行って、日差しも多くなっていきます。朝早く出かけたので誰もいない静かな森でしたが、帰り道には森の入り口付近で森林ガイドさんとツアー客が集合している様子を何組もみかけました。
終盤にさしかかると湿原が現れます。私の実家の前には水芭蕉の咲く湿地帯があり、萱場になっていたのでその風景を思い出しました。この先は海岸までつながっています。今回は時間がなく別ルートから帰路へ。
早朝に出て家に戻るとまだ10時。1日得した気分で過ごしました。
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