家づくりの計画をするときに、意外と間取りに大きく影響するのが洗濯物の干し方です。とくにこだわりは無いと思われている方でも、日頃何気なく繰り返していることの中に譲れない習慣があったりします。
具体例でいうと
-殺菌作用のある直射日光をたっぷり当てて乾かしたい
-生地が色褪せないように日陰干しで乾かしたい
-花粉症がひどいので完全に室内干し
-ガスの衣類乾燥機が使いたい
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などなど、人によって様々です。
例えば”直射日光をたっぷり”必要とする場合は必然的に物干しは南側になりますが、南側は他の居室群も面したい競争率の高いエリアです。リビングなど素敵に演出したいお部屋の窓の前にお洗濯物がずらりと並ぶようなことは避けたいですから、ただ軒先に吊るすのではなく物干し用のスペースを用意した例がこちらです。
↓次にこちらは南面するリビングの窓をふさがない様に物干し用に軒を奥へ伸ばした例です。
室内干しの場合には室内に風通しの良い物干しスペースを確保することになりますし、
ガスの衣類乾燥機はコインランドリーの様に強力で便利ですがその分設置の仕方にルールがあったり排気ダクトのルートに気をつけなければなりません。
そこでお勧めしたいのは浴室暖房乾燥機、特にガス式です。
これなら余分な面積を取らず、排気ダクトのルートは通常の換気扇と兼ねられます。お洗濯物だけでなく浴室そのものもよく乾きますのでカビ防止にもなり一石二鳥です。(高齢の方がお住いの場合は暖房機能がヒートショック防止にもなるので一石三鳥!)
電気式ではなかなかすっきりと乾いた感じになりませんが、ガス式であれば1.6mのランドリーパイプにずらりと並べた洗濯物でも1時間強あれば十分乾きますので、長梅雨の季節など本当に助かります。
お値段は10万円ほどからありますので乾燥機能付き洗濯機を買うのと同じくらいかむしろ安いくらいでしょうか。
メーカー品のユニットバスでも、在来工法で造作した浴室でも関係なく採用できます。
↓は室内干し・日陰干し・浴室暖房乾燥機それぞれを兼ねた例です。
洗濯 → 物干し → 取り込み → 収納 と、家事動線の中でも重要なポジションを占めるので、最近は収納場所との繋がり方も念入りにお打ち合わせすることの一つです。
佐藤千恵/後藤武建築設計事務所
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