■6月28日 ロンシャンの礼拝堂へ 朝8時半にタクシーに乗ってロンシャンの礼拝堂へ出発。のどかな畑の風景や素朴な感じの郊外の住宅などを眺めながら走っていくと山の斜面に建つ礼拝堂が見えました。山道に入ると森の木々の中を走り(一部ほんとに山道です)約30分後の9時にエントランスに到着。(到着時、鐘の音が聞こえ感動しました!)運転手さんとは11時に駐車場で待ち合わせをする。まずはGATE HOUSE へ。 この礼拝堂の敷地には、コルビジェ設計のチャペルなどの4つの建築物と、レンゾ・ピアノ設計の3つの建築物があります。レンゾ・ピアノの建築物は全てなだらかな斜面の中、存在を消すように地中に埋まっています。
地中ですが、外に面しているところは全面ガラスになってるので室内は明るいです。ここでチケットを購入して、マップをもらいます。
GATE HOUSEを出て、ゆるやかな小道をのぼっていくと すぐに現れました!平日の朝一番だったせいか私以外に誰もいません。緑の丘をゆっくりと近づいていくと鳥の囀りが響き、木々のざわめきが聞こえてきます。
外観をぐるっとまわり、小さな入口から中へ入ると、 礼拝堂の中は写真よりも明るく、色とりどりの色ガラスの光や、祭壇の小さな窓が星のようでした。 屋根と壁の間の細いスリットに鳥がいるようで、チャペルの中でも鳥の囀り、木々の揺れる音が響いています。 大きな屋根は丸く重くかかっていて船の底のようですが、重量感のある屋根が壁の間にスリットがあることで、ふわっと浮いているような不思議な浮遊感がありました。 山の中のはずなのに、海を感じさせる色や模様。ごつごつした荒い仕上げの壁に色の光が映ります。 ガラスはほんとに素朴な仕上げと言っていいのか、そのまま壁に埋まっています。色ガラスには、コルビジェが描いた文字や絵があります。色ガラスを通して、山や森が見え、外の自然と繋がっているような気持ちになります。
3つの礼拝する場所があり、曲面の壁が白色や赤色に塗られ上部から光が落ちてきてとても美しい。
上部からの光によってとても神聖な空間がつくられていました。 様々な光を取り入れるための工夫を実際に見ることができました。言葉にならないというのはこういう時に使うのだな と思うくらい 美しい光でした。 このチャペルの空間の中でずっと一人でベンチに座っていられるというものすごく贅沢な体験をすることができました。 と、チャペルに感動していたら1時間くらいたってしまったことに気づき、慌てて外へ出ます。 (続く) 宮本恵美子/光風舎一級建築士事務所