最近10年前に設計をした2件の住宅に伺う機会がありました。どちらの住宅も 家を大切にして手をかけて住んでくださっていてとても有難い気持ちがしました。そしてどちらの建て主さんも楽しみながら暮らしていらっしゃる様子が、いろいろなところに感じられ、設計した私たちもとても勉強になりました。

まずこちらの壁の写真は、建て主さんがご自分たちで珪藻土を塗られたのですが、その時葉っぱを珪藻土の中にいれてみたところです。

お庭に生えていた葉っぱです。

お庭に生えていた葉っぱです。

いれた時はまだ緑の葉っぱ。きっと時間とともに葉っぱ自身はなくなって、化石のような形が残るのだろうと思っていたら、

10年後の葉っぱ

10年後の葉っぱ

なんと10年後もそのまま葉っぱはありました!さすがに乾燥した茶色になっていましたが、びっくりしました。

リビングには、黒板塗装の壁があり、その横の壁は柿渋で塗られています。柿渋は塗った時は薄い色だったのですが

竣工時は全体的に木の色が明るい。

竣工時は全体的に木の色が明るい。

10年の月日とともに段々と深みが増したやわらかい感じの赤茶色になっていました。
同じように梁や天井、柱なども 竣工の時の明るい色から全体に深みのある濃い色になってきていました。

キッチンとリビング。家具や雑貨など建て主さんのセンスが光ります。

キッチンとリビング。家具や雑貨など建て主さんのセンスが光ります。

黒板には沢山のメニューが書かれています。この日は、建て主さんが10周年の会を開いてくださり、沖縄料理を中心に工務店さん、私たち設計者も各自惣菜を持ち寄ってのとても楽しい会でした。黒板にその日のメニューが書かれていたりするとすごく盛り上がりますね。

もう1件の住宅は、庭や玄関廻りの植栽がとても自然な感じに育っていて10年の年月を感じました。

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建て主さんが作られたワンちゃん用の柵も建物と馴染んでいて、少しずつ最初の形から変化しながらも住む人たちの形になっていくのだなあ と思いました。

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宮本恵美子/光風舎一級建築士事務所